大阪府公文書館 - 大阪あーかいぶず第37号
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大阪 あーかいぶず 第37号

archives(あーかいぶず)とは、英語で記録資料・文書館という意味です。
目   次
大阪府公文書館開設20周年記念座談会……………………1頁
大阪府公文書館20年の歩み………………………………10頁
大阪府公文書館からのお知らせ……………………………19頁
平成17年度企画展、歴史資料講座をふりかえって……20頁
第37号 平成18年3月
大阪府公文書館発行

大 阪 府 公 文 書 館 開 設 2 0 周 年 記 念 『 座 談 会 』
― < 公 文 書 館 の こ れ か ら > の た め に ふ り か え る ―

大阪府公文書館20周年記念座談会開催について
大阪府公文書館(こうぶんしょかん)は平成17年11月に開館20周年を迎えることができました。これはひとえ
に、当館の利用者をはじめ多くの関係者の皆様のご理解・ご協力によるものと存じ、厚く御礼申し上げます。
当館といたしましては、20年の歩みを総括し、この節目を契機として、一層、利用者利便の向上と当館の設
置目的・存在意義の具現化を進める決意であります。こうした中、当館が、いかなる経緯のもとで昭和60年
11月11日に当地に開設されたのか、当時の構想はいかなるものであったのかなどについて熟知すること
が、当館の今後の方向を模索する上で不可欠のことと考えておりましたところ、設立当時、基本構想などの
具体的業務に携わられ、現在は大阪府公文書館運営懇談会の委員に就任頂いている、山中永之佑座長及
び高田常三郎委員から、この機会に、オーラルヒストリーを記録しておくことは当館の将来にとって有意義で
あろうという申し出を頂き、この座談会が実現したものであります。
山中座長は、昭和57年に設置された「公文書館問題専門家研究会委員」及び「同研究会小委員会委員長」
として当館設立に尽力され、一方、高田委員は当時、府法制文書課長として、また、「公文書館問題専門家
研究会小委員会委員」として、当館設立に尽力されました。山中座長と高田委員は、まさに二人三脚で、
並々ならぬ情熱と実行力によって、当館の設立を実現させた功労者であります。座談会には、当館を所管す
る府法制文書課の岡藤純一課長にもご参加頂き、設立時から今後の館運営に至るまでの幅広い意見交換
を行うことができました。頂きました多くのご意見は、今後の館運営に反映させていく所存でありますが、特
に、20年前の先達者の血の滲むような努力と大いなる情熱・実行力によって当館が誕生したという事実によ
って、私どもは当館の改革への決意を新たにすることができました。平成18年1月20日に当館で開催しまし
た座談会は、約3時間に及びましたが、以下には、その要約を掲載しております。
寒さ厳しき折、また公私ご多忙の折、座談会に参加し、貴重なご意見を頂きました山中座長、高田委員及び
岡藤課長に、心から感謝申し上げます。       (大阪府公文書館長 おぎの たかし)
(大阪府公文書館の生い立ち)
荻布  都道府県立公文書館は、現在30館を数えますが、大阪府公文書館は、第11番目の公文書館とし
て、比較的早くに開設されています。開設に至るまでの経過等からお話頂ければ幸いです。
■公文書館設置の前史
高田  昭和46年の国立公文書館の設置を受けて、大阪府下の市町村を含めて文献資料の調査が行われ
ました。大阪府が文化行政に力を入れ出したのが昭和48年です。企画部に文化振興室と学者の先生が参
加した「大阪文化振興研究会」が設けられ、文書館(もんじょかん)設立の提言がなされました。
昭和53年には、「文化振興室、大阪府史編纂室」が府史編纂との兼ね合いで、府下全市町村及び大学図書
館を対象に歴史資料、文献の大々的な調査を行いました。しかし、それは結局、調査倒れに終わったんで
す。
昭和55年には、宮本又次先生など大阪府下の学者が参加した「大阪府文化問題懇話会」が設立され、再
度、文書館設立の提言がされました。またこの頃、大阪歴史学会や歴史科学協議会からも、大阪府で文書
館を作るべきとの要望がありました。例えば、昭和56年3月の大阪歴史学会等の「史料保存と文書館の設立
について」という要望、4月21日の大学教授有志147名の署名による大阪府公文書館設立の要望、シンポジ
ウムの開催等です。また府議会の本会議や総務委員会でも取り上げられ、文書館設置について質問もあり
ました。
■大阪府公文書館との関わり
高田  私が法制文書課長になったのが昭和57年でした。当時は学者の先生方から文書館設置の要望交
渉がある、議会では質問がある、資料も大量にある、情報公開に向けた文書管理の見直しや整理をしない
といけない、保存期間の見直しも必要、と文書管理に関する多くの課題があった時でした。この57年7月に
「公文書館問題専門家研究会」が設立されます。座長の選任で岸知事に相談しましたら、宮本又次先生が
適任ということで、作道洋太郎先生にも委員に入って頂いた。しかし、公文書館計画の内容を決めるには、
歴史資料や廃棄文書の評価基準等、色々な検討が必要だということで、山中永之佑先生に白羽の矢が立っ
て、山中先生に小委員長になって頂くことになりました。
山中  私も大阪歴史学会の会員でしたので要望書に賛同したと思いますが、積極的に関わったのは、宮
本先生が座長をされた「専門家研究会」からです。私は、学生時代、大阪大学法経学部で法学部の学生とし
て、日本経済史の宮本先生の講義を受けておりましたし、大学院で日本法制史を専攻してからも、折にふ
れ、ご指導を頂いておりました。
また、作道洋太郎先生には、私が大学院の学生の時からご指導を仰いでいたんです。作道先生は宮本先
生の高弟です。作道先生は大阪大学に移って来られた時に堺の研究をされていて、大学院生の私に「山中
君、堺を案内してくれ」と言われたんです。それで私が堺を案内したり、郷土史家を紹介したのがきっかけ
で、ずっと作道先生と親しくして頂いていたんです。そのお二人から、「山中君、ちょっと手伝ってくれ」と言わ
れて、研究会の委員になったんです。
「専門家研究会」では、喧々諤々議論しましたが、具体的な公文書館建設の構想を作り上げるためには、誰
かがたたき台になる基本構想等を作らないといけない、となって、座長の宮本先生に「山中君、基本構想を
作ってくれ」と言われたんです。しかし、私一人では到底できない。「では、何か委員会を設けて下さい」と言っ
たんです。高田課長にも相談をして、私と高田課長の他、芝村篤樹、多治比郁夫、田村利久、中尾敏充、広
川禎秀の先生方に委員になって頂きました。最初は、「ワーキンググループ」という名前だったんじゃないか
と思うんですが、その名前は基本構想を作るのに適当じゃないということで、昭和57年11月から「小委員会」
となったんです。
■公文書館と岸大阪府知事
高田  当時の岸昌大阪府知事は、学者の先生方と交流が深かったこともあって、昭和56年に有期保存文
書の廃棄中止の指示(赤ペンで知事自筆でコメント)を出されたのです。
山中  岸知事は公文書館の問題について非常に熱心で、公文書館を作る前の選挙の公約の中に「公文書
館を作る」ということを入れられたと記憶しています。それほど熱心で「専門家研究会」にも何回か出席された
と思います。「専門家研究会」の時、課長が挨拶の原稿を知事に手渡したところ、岸知事は一目見られただ
けで、メモを読まずに自分の考えを話されたんです。岸知事が本気で取り組んでおられるなと思いました。
また、岸知事は、研究会会長であった宮本先生や委員の勝部元先生などとも非常に親しくされていたと聞い
ていますから、宮本、勝部両先生の影響は大きかったでしょうね。
■公文書館と情報公開
高田  当時、私達の頭は情報公開制度の準備でいっぱいでした。何しろ情報公開というのは、文書を即座
に引き出し検索できるよう、あらゆる面で情報の公開を進めないといけない。それを保存管理するのが法制
文書課です。そこで、我々は、「歴史的資料を保存する機能と現用の行政文書の情報公開の受け皿として両
方の機能を持たせた、文書・情報のセンターにしよう。歴史的文書を残すべきだが、各課に置いたままでは
いつかは廃棄される。文書を現用の時から一元的に保存して公文書館に保存しておけば」と主張しました。
しかし、先生方の中には「公文書館よりも文書館的な施設が大事。公文書館で情報公開をしだしたら、庇を
貸して母屋を取られてしまう」という意見もありました。関東方面では歴史的なものを非常に大事にするんで
すが、大阪は今日、明日のことに視点があり、過去にはあまり目を向けない風潮が強くて、近く発足する情
報公開の方に中心がありました。
山中  当時、大阪府では情報公開が非常に大きな課題でした。私は、高槻市の情報公開条例の策定に携
わりましたし、「情報公開審査会」の会長をしていましたから、情報公開のこともわかります。しかし、歴史学
会から選ばれた小委員会の委員の方は「公文書館と情報公開とをリンクさせると文書が残らなくなる、お役
人は情報公開されると困るから文書を作らない。あるいは作っても廃棄してしまう危険がある」と言っておら
れましたね。ですから私は、その間に立って非常に悩みました。
また、小委員会の委員の中には「文書を一点も捨てずに残すように」と言われる方もおられたんです。その
時、高田課長は「大阪府は資料を1日3万点も作るのに全部残すのは無茶だ」と言われたと思うんです。私も
それは良くわかりますので、その意見に理解を示すと、もう喧々諤々、議論が伯仲した記憶があります。こう
いう議論があったことは宮本先生もご存じないと思います(笑)。
 公文書館と情報公開との関係については、議論している間に、歴史学関係の委員の方々にもだんだん理
解が出てきたようです。その結果、大阪府公文書館の基本構想は、情報公開条例が施行されることを前提
にして作られています。
高田  大阪府が、当時なぜ行政情報センターにこだわったかと申しますと、大阪府でこれを実現するには、
歴史資料館だけでは予算が取れないのではないか。1から2年先に予定された情報公開は非常に重要でみ
んなが関心を持っています。だから、これに関連付けしたら予算も付きやすい。
そこで、行政情報センターとして行政資料館の機能を持たせ、同時に歴史的な資料も扱うことにしたらどうか
と考えたわけです。今までに、公文書館設立に3回失敗していますから、今度が4度目の正直ということで是
非実現を目指しました。情報公開の受け皿的な要素も入れた複合的機能を持たせることで、公文書が確実
に残るという確信を持って。反対意見もありましたが、山中委員長の指導の下に、評価基準をきちっと決め
て現用文書の時から残しておけば必ず残る。歴史的価値があるかどうか、その時点で判断できないものは
「グレーゾーン」として残しておき、50年先のアーキビストに判断してもらったらいい。10年、20年と資料を保存
し、発酵させておくと歴史的価値も高まってくると判断しました。
■歴史的・文化的価値ある文書の評価基準
山中  小委員会で議論している時、国の文書でも残すべきものは3分の1から5分の1くらいだ、文書は全
部残す必要はないんじゃないか、例えば選挙の投票用紙などは、結果がわかれば全部残す必要もない。そ
ういうものは捨ててもいいんじゃないか、という意見が出ました。そこで、捨てられるものは捨てる。絶対残す
必要のある資料、いわゆる永久保存文書となっているようなものは残す。その間の判別しがたいものをグレ
ーゾーンと称して、時間をかけて残すか残さないかを判断したらいいという案が出てきたんです。
高田  山中先生は我々の主張もよく聞き、理解して頂きましたが、大方の先生は全部残せと言われる。そ
こで、全国の文書館に評価基準の調査をしたのですが、どこも各館の経験と勘でやっているような状況で、
統一的な基準はどこにもなかったんです。この際、評価基準をきちっと決めないことには、先生方を説得できない。
山中先生にも泣きついて、当時の小委員会の先生方に一緒に資料を保管している万博記念公園の旧
鉄鋼館へ行ってもらいました。夏の暑い時、冷房も扇風機もない鉄鋼館の中に入って、山のような文書を簿
冊毎に全部見てもらったんです。その時、先生方のお考えで残す必要があると判断されたものを基準として
「大綱」と名前を付け、それが今の評価基準の基本になっています。
また、昭和59年9月に「歴史的文書資料類の収集及び保存に関する規程」を制定し、この規程が20年間公
文書館で活かされています。
山中  「グレーゾーン」を審査する場合、その文書の中には、色々な種類があるので、自然科学系の委員
も必要じゃないかという意見も出ました。
■大阪府公文書館の実現に向けての努力と情熱
山中  当時、関係者が苦労したのは、公文書館と情報公開をリンクさせるということの理由付けですね。歴
史文書館や歴史博物館を作れと言えば、他に緊急な課題もたくさんあるし、財政も豊かではなかったから、
議会の了承が得られるかどうか。また、当時、公文書館の必要性が、府庁の中でどの程度の理解を得られ
るかですね。事業を進めようとしても、予算を通すためには他の行政部門の了承と理解がないといけない。
そういうご苦労も多かったと思います。
それから、公文書の保存が今後の行政の展開にいかに寄与しうるか、公文書保存のメリットですが、例え
ば、万博をやってもその関係資料を捨ててしまったら、類似のプロジェクトをする時に一から調べ直さなくちゃ
いけない。しかし、資料が全部残っておれば反省点もわかるし、一から調べ直す手間も省けるんです。そうい
うことの理解を求めるための材料として、研究会の「提言」が重要じゃないかという議論が出ました。こうした
経過の中で、公文書館の必要性を他の部署でもようやく理解してもらえるようになったというのが実情だと思
います。
高田  原課は、現用文書は手元にあれば便利だからオフィス内に置くが、部屋が狭くなった、資料がいらな
くなったとなると過去の資料は廃棄してしまうことになります。私も初めは、情報公開を中心に考えていました
が、どんどん委員の先生方に洗脳されていったんです(笑)。
各部課とは、2週間に1回のペースで各課の文書責任者を集めて会議を重ねました。検討項目順にみんな
に説明して意見を聞かせてもらって、次回に聞くという手順を繰り返しをしました。もちろん、会合の中で歴史
的資料の重要性をPRしました。山中先生がおっしゃったように、予算がなかなかつきませんので、学者の先
生方にも働きかけもしてもらいました。日常、仕事に追われている者に、将来の歴史的価値を理解させるの
は並大抵のことじゃないんです。
山中  全国の公文書館長会議があり、柳総務部長が挨拶して、大阪府として公文書館を建設すると言わ
れました。部長が約束されて、大阪府公文書館は大きく前進しました。
高田  宮本先生、勝部先生、山中先生、谷口次長と一緒に他の先進府県の公文書館の調査にも行き、公
文書館設置の取り組みが進みました。昭和58年5月、「専門家研究会」から知事に対し、大阪府公文書館の
基本構想について提言が出され、その構想の具体化を図るため、府庁内に公文書館問題検討委員会を設
置、昭和59年5月に第一次基本計画が策定されました。
■大阪府公文書館の施設について
高田  当時は、山口県文書館とか、京都府立総合資料館などがあるくらいで、神奈川や埼玉でも計画中
で、北海道の赤レンガの旧庁舎も候補に上がっていました。大阪府の候補地として、庁舎周辺整備計画で、
現庁舎(本館)を郷土資料館(公文書館)として移行する計画もあり、又、府ドーンセンター設置前の大手前
会館跡等の計画もあり、全国からも関心が寄せられていました。
しかしその後、財政的な理由など色々あって(笑)。大阪府公文書館の構想は、歴史的価値ある文書と現用
的な行政文書の両方を管理することとしています。しかし、今まで公文書館設置について3回頓挫しています
ので、既存施設の利用についても適当な所を探しました。そして、早期実現を目指して、当面、暫定的に旧
大阪女子大学図書館を転用して、歴史文書のみを扱うこととなった。
今後、将来計画として、庁舎の周辺整備計画などが具体化の動きのある時には、公文書館を府庁本館に入
れてもらうよう、声を大にして言ってもらいたいものです。
岡藤  現在の公文書館が十分な施設でないことは十分認識していますが、財政再建途上の大阪府として、
本格的な施設整備のための財政措置は現状困難と言わざるをえません。整備できるとなれば、やはり府庁
の近くにある方が望ましいと思います。加えて、できれば北海道公文書館のような施設としての風格のあるも
のになる方がいいだろう。そういう意味では、一番イメージされるのが府庁本館です。
新庁舎建設の構想が凍結されたままですけれど、いつかは建替えしなければならないことになる。本館は歴
史的建造物で、これを保存するということもほぼ共通の認識です。その時、ただ建物として残すだけでなく何
らかの施設として利用するのが望ましいんじゃないかと考えられるところです。
(大阪府公文書館への提言)
■文書の収集・保存に関する提言
山中  基本構想を作る際、公文書館という名前を付けて情報公開とのリンクを考えるけれども、歴史的な
郷土文書等を受け入れることも、公文書館の機能として入れるようにしました。大阪府下では府と大阪市し
か公文書館がない。堺市も政令指定都市になりますが公文書館を持っていません。
公文書館のない府下の地方自治体の中にある歴史的文書、例えば、江戸時代の庄屋文書なんかも一種の
公文書ですが、そういう文書を大阪府公文書館が積極的に受け入れることが必要じゃないかと思いますね。
大阪府広報などで、そういった歴史的資料を保管しますとPRすることが必要です。そのまま置いておくと散逸
したり、虫食いになったり、万一、火災にでもあえば燃えてしまいます。そういうことを避けるためにも、大阪
府公文書館という施設があり、歴史的文書も受け入れているんだということをPRする。そういうことも必要じ
ゃないかと思いますね。
高田  大阪府には、慶応4年の大阪府開府以来の膨大な資料があったようです。戦時中、それが焼失した
らいけないということで、天六の方へ文書疎開した。それが、そこで完全に燃えてしまったんです。古い歴史
的文書、明治時代の文書なども全部なくなってしまった。その後、公文書館で収集されて、現在12万点くらい
の歴史的文書資料が所蔵されるまでになったということで、よかったなと思っています。 
公文書館を作る時、大阪府の文化施設の中で歴史的価値ある資料がどこにあるかを調査しました。府立中
之島図書館に「町方文書」、「庄屋文書」があります。当時中之島図書館で調べたところ、歴史資料として
は、原本で2万7千点、原本以外のマイクロフィルムが146巻、コピーの写真が5万点近くあります。一度、こ
れらの歴史的資料がどのように管理されているのか、中之島図書館へ視察に行く必要があります。そして、
移管について積極的に働きかける。公文書館には「川中家文書」だけなので、他の都道府県に比べ恥ずか
しい。文部省資料館(現、国立史料館)にも見に行ったけれども、大阪関連の文書資料だけで棚の向こうま
でずーっと並べて保存してありました。
やはり、大阪府の文化施設の機能を整理してもらいたい。中之島図書館は図書だけでいっぱいになったか
ら、東大阪の中央図書館が出来たんです。その中には民間の古文書もあります。「町方文書」は当時の役所
の文書です。かつて、「その資料を公文書館できちんと保管したらもっといい保存ができる」と言って交渉をし
たんですが、結局、公文書館には入らなかったんです。
大阪の文化施設を整理統合する中で、公文書館と図書館の役割を明確にして、特色を出していけばよい。
「川中家文書」だけじゃなく、相当なものが収集できます。そうなると、大阪府には歴史的資料がきっちりと保
存してあるなと評価されます。文部省資料館(国立史料館)にある資料でも、コピーをして入れたら、わざわざ
東京に調べに行かなくても、大阪府公文書館に行ったら資料がある。そうなると館の値打ちが出てきます。
閲覧者も増えます。そうなるとよいですね。公文書館を充実させる方法はありますし、意欲を持って取り組め
ば、いろいろアイデアも出てきますよ。
山中  ここの公文書館には「太政類典」や「公文録」、「公文類聚」のマイクロフィルムがありますね。これは
初期の予算の付いている時に購入してもらったんです。今ではだいぶ各大学に入ってきたけれども、当時
は、これらの文書は東京の国立公文書館に行かないと見られなかったんです。それを入れて置いたら、わざ
わざ東京まで行かなくても見られる。こうしておけば、大阪府公文書館の有用性も高まるだろうと考えた訳で
す。
大学図書館の場合、一般の人が図書や文書を見ようと思ってもなかなか見られないんですよ。オープンにし
ている大学もありますが、そうでない大学の図書館の図書は、他大学の研究者でも見るのは大変なんです。
公文書館のような所にあれば、全国のどこの人でも見ることができますね。
大阪でいえば、中之島図書館郷土資料室の文書が大阪府公文書館に入れば、閲覧者が二箇所に行く手間
が省け、全部ここで目的が果たせることになるんですよ。大阪府公報はここにあるんだし、その関連資料もこ
こにあれば一緒に見られます。そう考えますと、郷土資料が中之島図書館にあるというのは不便ですね。
高田  大阪府は「公文書館は歴史的資料も一元的に保存する」という知事の決定があるんだから、中之島
図書館の古文書の移管を受けて、一箇所に集めた方がより効率的と思います。
■アーキビストについて
高田  この館を今後特色のあるものにするためには、アーキビストの養成と待遇改善が大切です。待遇が
低かったら、良き人材が集まらない。やはり相応の待遇をしてあげることが大事です。
山中  非常勤アーキビストの常勤化ですね。財政的な問題もあるでしょうが、専門職という常勤のポストを
置いて、しかるべき待遇をすることが必要です。国立公文書館でも問題になるんですけれども、公文書専門
官などポストを作って処遇していますが、異動の機会のない専門職の人達をどういう形で厚遇していくかを考
えていかなければならない。
アメリカでは、主任のアーキビストの職は大統領が任命する職で1人だということです。アーキビストは大きな
権限を持ち、「大統領記録簿」という大統領の行動日誌も所管している。次席のアーキビストもいるようです
が、他は補佐官らしいです。補佐官でも一定の権限を持っているようです。
フランスの場合、アーキビストは大勢いるそうですが、それでもアーキビストの了解を得ずに公文書を捨てれ
ば処罰される、というくらいの強い権限を持っているといわれています。大学教授クラスの人達がアーキビス
トをしているということです。日本は経済大国といいながら、公文書館行政あるいは公文書館のあり方という
点では国立公文書館でもまだ不十分だと言われています。
■公文書館の運営形態に関する提言
山中  基本構想を作った時に問題になったのは運営形態です。やはり法制文書課の一部じゃなく、条例設置の
公の施設にするということが必要です。大阪市の公文書館がそうです。私が国立公文書館の有識者会議の委員を
していた時、大阪府のような日本を代表する大きな自治体の公文書館は、条例設置の公の施設であって欲しいと
いう話が国立公文書館でも出ておりました。
岡藤  条例化の話ですけれども、公文書館法というのが後に出来てしまった。大阪府が先駆的な仕事をし
たということになるんですけれども、条例化という面では、府公文書館の設置が少し早かったので、うまく切り
替えができなかったということです。それで、非常勤の問題も含めて今日に至っている。20年の年月が経って
いますが、基本的にはあまり変わっていない。施設の面と人的な面、現状、大きな問題が2つあります。
■大阪府公文書館の果たしうる役割について
山中  大阪府の公文書館が、少なくとも府下の自治体に公文書館の設置を勧める、あるいは公文書保存
に関わる職員の講習といったことが出来ないか、ということも一つの課題ですね。
国立公文書館では、全国の公文書館の中心になって、地方とのネットワークを作ると言っています。国立公
文書館が主催して、全国公文書館長会議を開いていることもそういうことなんでしょう。私は、国立公文書館
の有識者会議の委員をしていましたが、その時に承知している限りで言えば、公文書館を地方自治体が設
けるかどうかは、やはり地方自治の問題であり、国がそういう点にまで介入するのは問題があるんじゃない
か、という考え方があるんです。私は「少なくとも、政令指定都市には公文書館の設置を義務付けるような法
改正をすべきだ」と何度も言ったんですけれども、やはり最後には「地方自治の問題だ」ということになるんで
す。ですから、大阪府がリーダーシップを取って、府下の地方自治体に対して、どういう指導をなし得るかを
考えることが必要だと思います。
本来なら、歴史的文書はその地方自治体に置いておくべきものなんですが、そういう施設がない段階では、
過去の公文書である、庄屋文書や戸長役場文書などの歴史的資料を府の公文書館に持ってきて保存をす
ることが大切です。
■企画展・講座の充実について
高田  公文書館の企画展の充実も大切ですね。確か過去2回は、災害と大規模住宅地開発など大阪府の
大プロジェクトを企画されましたね。そこで、はじめにどういうテーマで企画展をするか、という中期的計画を
立てて、関係資料が館にあるかどうかを見て、少なければ目標を設定してメリハリつけて収集していく。何と
なく集めようとしても、人員的にも予算的にも無理。だから企画展で何をするか案を出して、今年から何年か
かって資料を集めよう、と決めて資料収集したらいい。例えば、府のObで自分が取り組んできたプロジェクト
について、自宅に資料を持っていないか聞いてみる。それをもらって整理してみたら、プロジェクトの意思形
成過程中の文書や資料の写しがいっぱい出てくると思う。そういうのも一つの方法だと思いますね。
それと、歴史講座は、年1回1時間では中途半端でどっちつかずになってしまいます。私は、2回講座を受け
ましたが、1時間という時間では無理です。受講者の能力に合わせて、初級、中級、上級というように、段階
的に体系化することが必要です。大阪府公文書館に行ったら、古文書を読めるようになったとなれば、あまり
お金をかけないで府公文書館の特色が出てきます。そして、大阪府公文書館に味方してくれるファン・サポー
ターのような人達を多く増やしていくこと。そういう人達の応援を得て、予算も確保していく。議会の先生にも
PRする努力も必要です。また、歴史講座の充実のため、大阪府職員のObで興味のある人に手伝ってもらう
とか、町の古老や、郷土史研究者の協力を得るなどもあります。
岡藤  退職された高校の先生を再任用採用することも考えられますし、広くボランティアとして活躍して頂く
ことも考えられます。ファンクラブ的なものを作る仕掛ができたらいいなと思いますね。これから団塊の世代
の方が、自分の人生を振り返って、第二の人生をどう過ごすかという中で、公文書館機能はスポットライトを
浴びておかしくないと思います。そういう人達をターゲットにした顧客作りが一つの大きな目玉かと思います。

■大阪府としての公文書館行政について
山中  日本では、行政でも議会でも、「たくさんの人が利用しているようなものでないともったいない」という
考え方があるんですね。しかし、外国の公文書館を見てみると、公文書館というのはそういうものではないと
私は思います。
イギリスの公文書館には世界中から人が来ていましたが、ドイツの公文書館やフランスの国立公文書館に
行っても、非常にたくさんの人が来ている訳ではないんです。公文書館は、来館者が増えてきていると言わ
れていますが、博物館のように多くの人や子どもたちが来て見ている、そういう施設ではないということです。
しかし、千葉県公文書館に見学に行った時、これはいい考えだなと思ったことは、単に公文書館としての機
能だけでなく、色々な講座を開いたり、歴史学関係の研究会を開いたりして、施設を利用している。大阪府公
文書館でも、広い意味での公文書館に関係ある行事、例えば、歴史学関係の研究会に使ってもらうとか、あ
るいは子ども達の郷土史教育の場など多方面に利用することも考えられるのではないでしょうか。
荻布  ご助言をふまえまして、18年度からは、そういう講座類を段階的に充実させたいと思っております。
公文書館には所蔵文書も人材もある。小さいながら会議室等もあります。こういう資源を最大限に活用すれ
ば、公文書館が活性化するだろうと考えています。
山中  府下の大阪市以外の自治体にも公文書館を作るように、大阪府がどういう役割を果たせるかという
ことも考える必要があると思います。市町村史編纂をしても、事業が終われば、集めた資料の所在がわから
なくなってしまうこともあるんです。
ある市でも、『市史』の時に集められた資料の一部の所在がわからなくなってしまっていて、続編を作る時に
困った、ということを聞いています。新庁舎が建てられると文書類が捨てられることも多く、例えば、市町村合
併の時に合併された市町村史関係の文書がどうなるのかも非常に心配です。
それと国家公務員の新人研修では、国立公文書館を訪問していますね。例えば、歴史講座を府下の地方自
治体職員の講習などに役立てるようなことも考えられるんじゃないかと思うんです。
荻布  府の新入職員の研修の中に公文書館を入れてもらったり、あるいは教育委員会や学校に公文書館
を利用してもらったり、またボランティアの先生を募るなどのために、現在関係方面に働きかける準備をして
おります。
■公文書館の存在意義
山中  内閣府の「公文書等の適切な管理、保存及び利用に関する懇談会」が、平成16年6月、「公文書の
適切な管理、保存及び利用のための体制整備について―未来に残す歴史的文書・アーカイブズの充実に向
けて―」を出しています。
 平成15年、内閣府官房長の下で「歴史資料として重要な公文書等の適切な保存・利用のための研究会」
が開設され、この「研究会」の報告を受けて「懇談会」が設けられたんです。また平成15年には、国立公文書
館に、私も委員をしておりました有識者会議も設けられています。内閣府に「研究会」や「懇談会」ができたの
は、福田康夫さんの肝いりとのことです。福田さんは、非常に公文書館の問題に理解があったようです。国
立公文書館で聞いた話によると、福田さんはアメリカの企業におられたことがある。アメリカでは、公文書館
は当たり前の施設ですし、企業アーカイブもある。なのに、なぜ日本は公文書館が充実しないのかと非常に
不思議に感じておられたらしいんです。公文書館を全国的に充実させようという議員連盟ができたのも福田
さんの肝いりです。福田官房長官の時には、小泉総理の施政方針演説の中にも、公文書館を充実するとい
うことが入っていました。
 平成15年の夏に私は、パリの国立公文書館を訪ねました。日本と違って、公文書館という施設が非常に根
付いている感じです。Jtbの案内書では、公文書館の場所が歴史博物館となっています。ところが、場所は同
じなので、私はホテルの受付で「歴史博物館に行きたいので、道を教えて欲しい」と言ったんです。するとホテ
ルの受付の人は、「それは歴史博物館ではなく国立公文書館だ」と言うんです。つまり、歴史博物館と公文書
館が併設されて一緒になっているんですが、日本人には公文書館は馴染みがないから、歴史博物館と書け
ば理解できるだろうということで、Jtbの案内書では歴史博物館と書いているんじゃないかと思いますね。
去年スペインに行った時も、公文書館のことを調べたんです。日本では、スペインの公文書館の事情はあま
り知られていませんね。スペインでは、国の文書と地方自治体の文書が一緒に保存・公開されています。サ
マランカとバリヤドリイドのアーカイブズの2箇所で公開されています。軍は軍で、陸軍・空軍・海軍に分けて
公文書館を持っているんですよ。1492年のコロンブスのアメリカ大陸発見以降のスペインがアメリカ大陸を支
配した頃の文書はセビリアのインド文書館で保存・公開されています。グラナダのアーカイブズには、スペイ
ンがアラブ支配から解放されて以降の文書などが保存・公開されています。
このように、フランスもスペインもかなり公文書館が充実していると思いました。もちろん、ドイツでもそうで
す。それほど日本以外の世界の国々では、公文書館が定着しています。
■大阪府公文書館運営懇談会について
山中  運営懇談会をどういう形で利用するか。話を聞いて「はい、わかりました」というだけじゃなく、「運営
懇談会からこういう提言があった」ということを利用して、時には運営懇談会の委員の先生方に一緒に府庁
までついて行ってもらって話をするとかね。
国立公文書館の有識者会議の仕事の1つに「歴史的文書の公開・非公開についても、館長の諮問に応じて
意見を述べる、という役割があります。運営懇談会も、このような役割を持っていれば、仮に、府の公文書館
の文書を非公開にする場合、なぜ非公開かということの理由を説明する際、「運営懇談会に諮ってこういう提
言があったんだ」と言えます。逆に、公開したことが問題になった場合には、「運営懇談会の提言で公開し
た」と言えます。このようにそれぞれの場合に、きちんとした形で理由付けができるんじゃないか、と思います
ね。そのような意味おいて、大阪府公文書館運営懇談会の役割にも、少し付け加えてみられるのも1つの考
え方かなと思います。ただ話を聞くというだけじゃなくて、大いに活用して頂くことが大事です。
荻布  公文書館の性格や使い方について、わかり易く説明する例がないか考えております。本日の座談会
でのご意見を参考にさせて頂き、館員一同、公文書館の充実に努めてまいりますので、引き続きご支援をお

願いします。
<座談会参加者>
○山中永之佑氏
当時:大阪大学法学部教授
大阪府公文書館専門家研究会委員
大阪府公文書館専門家研究会小委員会委員長
現:大阪府公文書館運営懇談会座長
大阪大学名誉教授
大阪経済法科大学アジア研究所客員教授
○高田常三郎氏
当時:大阪府総務部法制文書課長
大阪府公文書館専門家研究会小委員会委員
現:大阪府公文書館運営懇談会委員
大阪民事調停協会理事
岸和田簡易裁判所民事調停委員
○岡藤 純一 大阪府総務部法制文書課長
○荻布 孝  大阪府公文書館長
○大阪府公文書館 
濱田敏秀主査    矢野利宇子主査
松田ゆかり専門員  矢切努専門員(記録・編集)

大阪府公文書館20年の歩み
1 沿革
大阪府における文書館設立の動きの端緒は、昭和48年1月の「大阪文化振興研究会(代表 宮本又次大阪
大学名誉教授(当時)、委員 梅棹忠夫、小野十三郎、木村重信、里井達三良、司馬遼太郎、末次摂子、西
川幸治、米花稔、吉田光邦 計10名)」の提言及び昭和55年5月及び11月の「大阪府文化問題懇話会(座
長 梅棹忠夫国立民族学博物館長(当時)、委員 上田篤、木村重信、小松左京、作道洋太郎、司馬遼太
郎、末次摂子、田辺聖子、吉田光邦 計9名)」の提言にみられる。
その後、大阪府公文書館は、昭和60年11月11日、歴史的文書資料類等の体系的かつ適正な収集及び保存
を行い、これを調査及び研究に供するため、大阪市住吉区帝塚山の旧大阪女子大学の施設を転用して設
置された。設置に先立ち、公文書館の基本構想について調査検討を行うため、昭和57年7月に、「公文書
館問題専門家研究会(座長 宮本又次大阪大学名誉教授(当時)、委員 阿部泰隆、片岡重治郎、勝部元、
小山仁示、作道洋太郎、玉田義美、村上義弘、毛利敏彦、山中永之佑、湯浅叡子 計11名)」及び「同研究
会小委員会(委員長 山中永之佑大阪大学教授(当時)、委員 広川禎秀、芝村篤樹、中尾敏充、多治比郁
夫、田村利久、高田常三郎 計7名)」が設置され、昭和58年5月に、「府公文書館は、情報公開、情報提供
等を行う行政情報センター機能と歴史資料の保存・利用機能を有する複合的施設」とする提言が行われた。
その後、この構想の具体化を図るために設置された庁内プロジェクトである「公文書館問題検討委員会」に
よる検討を経て、「当面、緊急の課題である歴史的文書資料類の収集保存とその利用にしぼり、既存の施
設を有効活用して公文書館の実現を図る。また、提言にある複合的施設の実現に向けて、長期的な視点に
立って引き続き検討を進める」旨の大阪府公文書館(仮称)設立第1次基本計画が策定され、大阪府公文
書館の設置が具体化した。
開館後は、府の公文書の他、他機関の所蔵資料のマイクロフィルム複製や寄贈寄託等によって所蔵資料の
拡大を図るとともに、保存方法の充実や検索方法の改善、所蔵資料を活用した企画展・歴史資料講座の開
催や公文書館の普及啓発等を図ってきた。近年は、電子技術を活用した歴史文書の収集選別システムや
所蔵資料の検索システムの導入、所蔵資料のデジタル化・マイクロフィルム化などIt化に対応した公文書館
運営に注力しており、現在は、特に、インターネット上で閲覧できる画像の増加や、利用者利便の増進、個
人情報の適切な保護など、時代の要請に対応した業務運営に取り組んでいる。また、長期的な視点に立っ
て引き続き検討を進めるとされた複合的施設の実現に向けては、平成6年3月の大阪府公文書館運営懇談
会(座長 勝部元桃山学院大学名誉教授 委員8名)の報告「大阪府公文書館のあり方について―提言―」
をはじめ、継続的に調査検討を続けている。
開館から現在までの利用者は、延べ約3万人、所蔵資料は、約12万件を数える。また現在、当館には、4名
の常勤職員と6名の非常勤職員(うち2名は、調査研究等に携わる専門職員)が配置されており、おのおの
知識・経験を生かして業務運営にあたっている。

[ 大阪府公文書館20年間の主な出来事 ]
昭和59年
・「歴史的文書資料類の収集及び保存に関する規程」施行(10月)
昭和60年
・「大阪府公文書館設置要綱」「大阪府公文書館利用要領」施行(11月)・大阪府公文書館開館(11月11日)・
開館記念式典・記念講演会を開催(「歴史と資料」講師 司馬遼太郎氏)(11月)・開館記念誌「公文書館」を
発行(11月)
昭和61年
・館報「大阪あーかいぶず」を創刊(3月)・「太政類典」「公文録」(国立公文書館所蔵)をマイクロフィルム複
製により収集(3月)・大蔵省造幣局及び大阪市立大学付属図書館所蔵資料をマイクロフィルム複製により
収集(3月)・関西大学博物館学課程実習を実施・「大阪府公文書館運営懇談会設置要綱」施行(8月)・大阪
府公文書館運営懇談会を設置(8月)・英国国立公文書館副館長来館(8月)
昭和62年
・公文書保護のため、帙、たとうを作成・収納(8月)・国立史料館主催「近世史料取扱講習会」を開催(10月)
昭和63年
・「川中家文書目録(近世の部)」を発行(3月)・「公文書・刊行物目録」の発行開始(3月)・公文書館法施行
(6月)・国立史料館主催「史料管理学研修会」を開催(11月)・公立小中高等学校新任教員研修を実施(12
月)
平成元年
・「大阪あーかいぶず特集号No.1」を発行(3月)・大阪府統計資料(明治14年から昭和47年)をマイクロフィ
ルム複製により収集(7月)
平成3年
・古文書用に桐箱(31箱)を作成・保存(1月)・大阪府公報付録(明治21年から25年)をマイクロフィルム複製
により収集・刊行物データのパソコン入力開始(4月)・書架を増設(5月)・大阪府関係資料(明治から大正
期、外務省外交資料館所蔵)をマイクロフィルム複製により収集(12月)・閲覧用に「河内扇」の複製品を作成
(12月)
平成4年
・岸田長久氏から古文書の寄贈(3月)・大阪府訓令(明治期)をマイクロフィルム複製により収集(3月)・「川
中家文書目録(近代の部)」の発行(3月)・「公文書・資料類の保存・管理に関する講演会」を開催(「公文書
館の歩みと課題」講師 山中永之佑氏、「地域文書館の役割」講師 芝村篤樹氏)(5月)・金井秀氏から文
書の寄贈(7月)
平成5年
・大阪府公文書館運営懇談会公文書館問題検討小委員会から「公文書館の現状と課題」(中間報告書)(1
月)・大阪府公報(明治22年から昭和40年、総務部法制文書課保管マイクロフィルム)をマイクロフィルム複
製により収集(3月)・「米国戦略爆撃調査団報告書(大阪府関連部分)」(国立国会図書館所蔵)をマイクロ
フィルム複製により収集(3月)・全国歴史資料保存利用機関連絡協議会近畿部会発足総会及び記念講演会
を開催(「公文書が語る歴史秘話」講師 小玉正任氏、「人と暮らしと文書館」講師 音田昌子氏)(5月)・
府の文書減量化(クリアー作戦)を契機とした歴史文書の収集(7月)
平成6年
・劣化防止のため中性紙の保存ケースを作成・収納(1月)・明治期府議会関係資料(横山喬氏所蔵)をマイ
クロフィルム複製により収集・大阪府公文書館運営懇談会から「大阪府公文書館のあり方について」(提言)
(3月)川中家文書を修復(3月)・資料増加に対応するため旧看護短期大学庁舎の一部を書庫として活用
(5月)・第1回近畿府県公文書館等実務担当者研究会を開催(10月)・中国国家档案局訪日団来館(10月)
平成7年
・職員録(大正・昭和前期、人事課保管)をマイクロフィルム複製により収集(3月)・府議会速記録(明治昭和
前期、議会事務局保管)をマイクロフィルム複製により収集(11月)・開館10周年記念講演会を開催(「日本
文化の伝統と創造―文書記録の意義」講師 上田正昭氏、映画「日本万国博覧会開催の歩み」)(12月)
平成8年
・「内閣文庫(大阪府関連部分)」(国立公文書館所蔵)をマイクロフィルム複製により収集(2月)・「大阪あー
かいぶず開館10周年記念号」を発行(3月)・(社)Apecから大阪会議資料を寄託(3月)・「大阪府警察統計
書」(大阪府警察本部所蔵)をマイクロフィルム複製により収集(8月)・中国北京市档案局訪日団来館(8
月)・大阪府個人情報保護条例施行(10月)
平成9年
・「公文雑纂(大阪府関連部分)」(国立公文書館所蔵)をマイクロフィルム複製により収集(7月)・羽室邦男
氏から文書を寄託(8月)
平成10年
・古文書教室を開始(11月)
平成11年
・大阪府が文書ダイエット大作戦実施(4月から)
平成12年
・行政機関の保有する情報の公開に関する法律施行(4月)・大阪府情報公開条例施行(6月)・大阪府行政
文書管理規則施行(6月)・歴史資料教室を開始(10月)
平成14年
・所蔵文書目録等整理事業の委託実施(4月)・歴史資料教室のインターネットでの受講申込み開始(9月)
平成15年
・インターネットでの所蔵資料の検索サービスを開始(3月)・歴史的文書管理システム(公文書館システム)
稼働開始(4月)・大阪府公文書館長が、全国歴史資料保存利用機関連絡協議会近畿部会会長に就任(任
期2年)(5月)・歴史的文書資料類保存対策事業(大阪府公報のマイクロフィルム及び電子画像データ作成)
の委託実施(7月から)
平成16年
・高倉書庫の使用開始(3月)・歴史的文書資料類保存対策事業(行政文書等(明治から昭和前期)のマイク
ロフィルム及び電子画像データ作成)の委託実施(7月から)
平成17年
・個人情報保護法全面施行(4月)・府関係団体等からの体系的な歴史的文書収集開始(7月)・「大阪府公
文書館利用細則」施行(9月)・「大阪府公文書館利用業務実施マニュアル」施行(9月)・「大阪府友会だよ
り」にて、広報及び文書提供依頼(9月)・中国広東省档案館視察団来館(9月)・大東市小中学校事務職員
研究会に対する研修(11月)・館内外国語表記(英語・中国語・韓国語)(12月)・20周年記念座談会(1月)・教
育分野との連携確保対策(2月)・近畿府県公文書館等実務担当者研究会(2月)・府組織再編に伴う歴史的
文書確保対策(2月)

2 所蔵資料のあらまし
開館直後は、所蔵資料の充実を図るため、府の公文書の収集とともに、国立公文書館、大蔵省造幣局、大
阪市立大学付属図書館、外務省外交資料館等関係機関の所蔵資料をマイクロフィルム複製によって収集し
てきた。また、川中家文書、岸田家文書、金井家文書等江戸時代以降の民間文書の寄贈や寄託を受けるこ
とにより、古文書類の充実に努めてきた。当館では、現在、歴史的文化的価値を有する公文書、行政刊行
物や古文書等約12万件を保有しているが、これらはインターネットで外部から目録検索ができるようにしてい
る。また、大阪府公報の内容は、順次、画面上で閲覧できるよう対応を進めている。
(平成17年12月末現在 閲覧可能件数12,418件、閲覧可能率48.2%)

[ 所蔵資料件数(平成17年12月末現在) ]
合計124,109件
(公文書:10,686件、行政刊行物:55,603件、
古文書:7,205件、官報:3,354件、
大阪府公報:14,792件、行政資料等:19,930件、その他12,539件)

[ 所蔵資料(例)(平成17年12月末現在) ]
『大阪府公報』(明治21年から現在)
第1号から保存。主に大阪府の条例や規則などの制定改廃や告示を掲載
『大阪府議会会議録・速記録』(明治12年から現在)
大阪府議会や委員会の議事録・速記録
『大阪府統計書』(明治14年から現在)
大阪府の土地、人口、経済、教育、社会、文化などの統計資料を総合的・体系的に収録
『大阪府史料』(明治初期)
府県史の編集稿本。内容は政治、産業、教育など。元豊崎県、旧堺県、旧奈良県、旧河内県の史料も。
『大阪府教育百年史参考資料』(明治初期から昭和47年)
「大阪府教育百年史」の作成にあたって収集された資料
『大阪府写真帖』(大正3年12月発行)
江ノ子島にあった大阪府庁の写真など府内130カ所の名所・旧跡、学校、会社などが解説文とともに掲載
『官報』(明治16年から現在)
第1号から保存
『太政類典』(慶応3年から明治14年)
太政官記録課が、制度・官制・官規など19部門に分類して年代順に編集
『公文録』(明治元年から18年)
太政官において授受した公文書のほとんどを省庁別・年月別に編集
『公文類聚』(明治19年から昭和20年)
「太政類典」を引継ぎ、主に法律・規則の原議を収録
『公文雑纂』(明治19年から昭和20年)
「公文類聚」に収録した以外の内閣で授受した文書を、省庁別・年月別に編集(大阪府に関係するもののみ)
『大蔵省造幣局所蔵資料』(明治期)
大阪造幣局の沿革や大阪府との往復文書等収録
『米国戦略爆撃調査団資料』(昭和15年から20年)
戦時下の大阪府の人口、防空設備、医療組織、被害状況、学童疎開などの報告書
『川中家文書』(江戸期から昭和前期)
東大阪市の旧庄屋文書で、川中家に伝わっていた検地帳、村明細帳など
※ 備考 一部はマイクロフィルムにより収集
[ 所蔵資料件数の推移 ]
※(公:公文書、刊:刊行物、古:古文書)
昭和60年度 24,759件
(公:3,607、刊:16,691、古:1,899 他)
昭和61年度 31,377件
(公:3,748、刊:19,375、古:1,899 他)
昭和62年度 37,590件
(公:6,995、刊:21,216、古:1,899 他)
昭和63年度 44,554件
(公:9,349、刊:22,290、古:1,899 他)
平成 元年度 52,726件
(公:12,048、刊:25,043、古:1,899 他)
平成 2年度 63,259件
(公:13,678、刊:31,180、古:1,899 他)
平成 3年度 72,578件
(公:15,619、刊:36,241、古:1,899 他)
平成 4年度 77,140件
(公:16,878、刊:37,918、古:1,899 他)
平成 5年度 83,972件
(公:20,824、刊:39,485、古:1,899 他)
平成 6年度 85,691件
(公:21,545、刊:40,209、古:1,899 他)
平成 7年度 87,742件
(公:22,540、刊:41,019、古:1,899 他)
平成 8年度 92,973件
(公:25,899、刊:42,407、古:1,899 他)
平成 9年度 95,867件
(公:26,776、刊:43,418、古:1,899 他)
平成10年度 101,758件
(公:28,539、刊:45,513、古:1,899 他)
平成11年度 110,432件
(公:31,081、刊:48,754、古:1,899 他)
平成12年度 114,623件
(公:32,693、刊:50,741、古:1,899 他)
平成13年度 119,733件
(公:33,568、刊:53,048、古:1,899 他)
平成14年度 121,487件
(公:33,783、刊:53,934、古:1,899 他)
平成15年度  99.270件
(公:10,415、刊:53,212、古:6,140 他)
平成16年度 115,929件
(公:10,686、刊:55,008、古:7,205 他)

3 利用状況
当館では、所蔵資料の閲覧・複写、レファランス、企画展や歴史資料講座等への参加等多くの目的で、一般
府民の他、調査研究者(教員・学生等)、行政機関職員等多くの利用者が来館している。当館のホームペー
ジを開設した平成13年度以降は、情報収集・資料検索・講座への参加申し込みなど、インターネットを通じた
利用(当館ホームページへのアクセス)が増加している。平成17年9月に、当館ホームページのレイアウトを
大きく変更したが、今後とも、ご意見箱、アンケート等あらゆる機会を活用して、利用者のニーズの把握に努
め、これに応じた業務運営に努める。

[ 利用者数の推移 ]
※(レ:レファランス)(平成17年度は12月末現在)
昭和60年度  584人(複写 34件)
昭和61年度 1,471人(複写 92件)
昭和62年度 1,574人(複写 58件、レ 74件)
昭和63年度 1,472人(複写 73件、レ 63件)
平成 元年度 1,099人(複写 68件、レ 95件)
平成 2年度 1,042人(複写 56件、レ128件)
平成 3年度 1,251人(複写 66件、レ228件)
平成 4年度 1,861人(複写 94件、レ211件)
平成 5年度 1,510人(複写100件、レ238件)
平成 6年度 1,320人(複写 70件、レ250件)
平成 7年度 1,160人(複写 67件、レ209件)
平成 8年度 1,240人(複写 87件、レ225件)
平成 9年度 1,630人(複写 88件、レ216件)
平成10年度 1,453人(複写140件、レ442件)
平成11年度 1,541人(複写118件、レ444件)
平成12年度 1,593人(複写127件、レ450件)
平成13年度 1,509人(複写110件、レ331件)
平成14年度 1,412人(複写121件、レ 83件)
平成15年度 1,719人(複写137件、レ 72件)
平成16年度 1,357人(複写174件、レ 57件)
平成17年度  685人(複写181件、レ 32件)
[ ホームページへのアクセス数の推移 ]
平成13年度         2,446件
平成14年度         6,175件
平成15年度         9,246件
平成16年度        11,550件
平成17年度12月末現在   9,783件

4 展示会の開催
開館当初は、展示室及び閲覧室の一部において、寄贈資料等を長期間にわたって展示する常設展の開催
が主であった。平成9年度以降は、所蔵資料等を活用して、一定のテーマで、時期を限定して実施する企画
展を開催しており、企画展の時期以外は、規模を縮小して企画展の展示物を常設展示している。来館者の
便宜に資するため、近年は、別途開催する歴史資料講座と、同時期に設定している。

[ 企画展等の開催状況 ]
昭和60年度から
・開館記念展示会(11/11から21)「知事事務引継書、郡役所廃止一件他」 
・常設展(11/25から)「川中家文書、明治から終戦前後の公文書他」
昭和63年度から(11/1からH3/3/15)
・常設展「小島誠氏所蔵資料 熊野街道と住吉大社、昭和6年巴土波一周展覧会、大和川関係」
平成 2年度から(3/15から)
・常設展「大阪府公文書にみる暗号符、昭和初期貿易館における貿易振興展覧会、虫食いの史料」
平成 5年度(5/4から8/24)
・常設展「森祐子氏寄贈史料 浄土真宗宗名一件書伏、髪結職由緒書他」
平成 9年度(5/12から6/13)
・企画展「川中家文書にみる江戸時代の冠婚葬祭」
平成10年度(5/11から6/5)
・企画展「憲法制定50周年 新出史料羽室家文書 日本国憲法制定秘話(枢密顧問官の苦悩)」
平成11年度(10/25から11/12)
・企画展「府県制施行100周年 府県制施行当時の大阪の姿」
平成12年度(8/21から9/14)
・企画展「大阪万国博覧会30周年 文書と写真でふりかえる大阪万博(記録のタイムトンネルをぬけて)」
平成13年度(10/1から26)
・企画展「川口居留地と大阪の貿易」
平成14年度(10/1から30)
・企画展「公文書にみる大阪府庁舎の移りかわり(江之子島から大手前へ)」
平成15年度(10/1から30)
・企画展「100年前の大阪エキスポ 歴史資料にみる第5回内国勧業博覧会」
平成16年度(10/1から28)
・企画展「記録からみる大阪の台風災害 室戸台風から70年」
平成17年度(10/3から28)
・企画展「大規模宅地開発事業 新しい住宅都市“千里ニュータウン”」

5 各種講座の開催
開館当初は、所蔵文書を教材に、参加者を公募せずに関係者で購読する集いを実施していた。その後、ノ
ウハウの蓄積等を背景に、参加者を公募して、所蔵する川中家文書(江戸時代の庄屋文書)を教材に、本
格的に古文書の取り扱いや解読の基礎知識の付与と、解読実習を行う「古文書教室」を実施した。平成14
年度以降は、利用者利便に配慮し、古文書教室(講座)とともに、主に企画展で取り上げるテーマと資料によ
って歴史を顧みる「歴史教室(講座)」を併せて開催し、両者を併せた名称を「歴史資料教室(講座)」として実
施してきた。この間、利用者の動向やニーズをふまえ、実施回数や実施時間等の改善を行ってきたが、特に
平成17年度は、第一部を「古文書講座」、第二部を「歴史講座」、第三部を「映像でみる大阪の歴史」として、
内容を3部構成とし、初めて動画の上映を取り入れた。また、平成17年11月には、府下教育関係職員の研
究研修活動の一環として、要請を受けて、特別に歴史資料講座を設定実施するとともに当館の施設紹介を
行った。

[ 歴史資料講座等の開催状況 ]
開 催  年 度  (開催日) 参加者数
講座 名称)講座の主な内容 
昭和61年度から(6/30他)不明(非公募)
古文書講読)川中家文書「五人組帳」を解読 
平成10年度(11/9)23名 
古文書教室)川中家文書「宗門人別帳」を解読  
平成11年度(11/15、17)84名
古文書教室)川中家文書「往来一札之事」を解読
平成12年度(10/23、25、27)106名
古文書教室)川中家文書「年貢割付状」を解読
歴史教室)「明治初期から大阪府で起きた出来事
について」大阪府公報を通して紹介
平成13年度(11/5、7、9)81名 
古文書教室)川中家文書「奉公人請状之事」を解読
歴史教室)「川口居留地と明治・大正の大阪の貿
易」
平成14年度(10/21、23、25)82名
古文書教室)川中家文書「預り申銀子之事」を解読
歴史教室)「公文書にみる大阪府庁舎の移り変わ
り」を紹介  
平成15年度(10/20、22、24)96名
古文書講座)川中家文書「融通講仕法帳」を解読
歴史講座)「第五回内国勧業博覧会」を紹介
  
平成16年度(10/18、20、22)94名
古文書講座)川中家文書「譲り渡田地証文之事」
を解読
歴史講座)「記録からみる大阪の台風災害」
を紹介  
平成17年度(10/17、19、21)58名
第一部古文書講座)川中家文書「五人組御改帳」
を解読 
第二部 歴史講座)「大規模宅地開発事業 新しい
住宅都市“千里ニュータウン”」を紹介 
第三部 映像でみる大阪の歴史)「いつも新しい街だった。私のふるさと・千里ニュータウンの40年」を上映  

6 刊行物の発行
当館では、開館以来、所蔵資料の目録の他、定期及び随時に、調査研究の成果や業務の案内、特集記事
等を掲載した館報「大阪あーかいぶず」等を発行している。近年は、印刷配布とともに、当館ホームページに
も掲載している。

[ 刊行物の発行状況 ]
刊 行 物 名      発   行   年   月
川中家文書目録 近世の部  昭和63年  3月
〃    近代の部  平成 4年  3月
公文書・刊行物目録
明治から昭和22年4月   昭和63年  3月
大阪府行政資料・刊行物収集目録(50音順)
昭和22から45年度    平成 2年  3月
大阪府行政資料・刊行物収集目録(50音順)
第3集          平成 6年  3月
〃     〃
第4集          平成 7年  2月
〃     〃
第5集          平成 9年  3月
〃     〃
第6集          平成10年  3月
〃     〃
第7集          平成11年  3月
公文書館 大阪府公文書館開館記念
昭和60年11月
(館報)大阪あーかいぶず 第1号から第36号
昭和61年3月から平成17年9月
(館報)大阪あーかいぶず 特集号No.1
平成 元年 3月
     〃        〃 No.2
平成 2年11月
     〃        〃 No.3
平成 4年12月
     〃        〃 No.4
(10周年記念号)     平成 8年 3月
(リーフレット)大阪府公文書館
昭和60年、63年、平成3年、7年、14年、17年に改定
7 大阪府公文書館運営懇談会
当館の運営の円滑化を図るため、昭和61年8月4日に設置された。当館は、当懇談会の助言や提案を受け
て適切な業務の運営・改善に努めている。

[ 現在の委員 ]
(任期 平成16年8月4日から18年8月3日)
 氏  名  (  現  職  )
〔座  長〕
山中 永之佑(大阪大学名誉教授・大阪経済法科大学
アジア研究所客員教授)
〔委  員〕
上田 さち子(公立大学法人大阪府立大学名誉教授)
白石  玲子(神戸市看護大学助教授)
高田 常三郎(大阪民事調停協会理事)
村上  武則(大阪大学大学院高等司法研究科教授)
村田  保 (財団法人住吉村常磐会理事) 
山中  浩之(公立大学法人大阪府立大学人文社会学
部教授)

[ 大阪府公文書館運営懇談会開催状況 ]
回 開催日(場所) 主な議題 検討事項
 1 昭和61年8月4日(大阪府公文書館)
1)懇談会の運営について、2)公文書館の運営状況について、3)その他
1座長の選任、2会議の公開決定、3運営予算の充実、4他館との機能調整
2 昭和62年8月13日(なにわ会館)
1)公文書館の運営状況について、2)公文書館からの報告について、3)その他 
1府史関係資料の統合及び資料集の発刊、2府議会議事録・行政委員会資料の収集・整備、3府域の行政
文書の収集、4調査研究活動の充実
3 昭和63年8月11日(大阪府公文書館)
1)公文書館からの報告について、2)その他 
1当館の将来構想、2基本図書資料の充実、3図書館とのネットワーク
4 平成元年8月17日(新大阪シテイプラザ)
1)公文書館の運営状況について、2)新庁舎計画の概要について報告、3)その他 1当館の将来構想、2資
料の収集・移管・保存方法、3専門職員の確保・育成
5 平成2年8月17日(新大阪シティプラザ)
1)公文書館の運営状況について、2)その他 
1当館の将来構想、2戦中・戦後の府関係文書の収集
6 平成3年11月15日(大阪キャッスルホテル)
1)公文書館の運営状況について、2)公文書館問題検討小委員会の設置について、3)その他
7 平成5年3月23日(大阪府公文書館)
1)公文書館の運営状況について、2)公文書館問題検討小委員会の中間報告について、3)その他 
1市町村の歴史的文書の保存状況
8 平成6年3月22日(なにわ会館)
1)公文書館の運営状況について、2)公文書館問題検討小委員会の報告について、3)その他 
1「大阪府公文書館のあり方」について提言
9 平成7年3月16日(KKRホテル大阪)
1)公文書館の運営状況について、2)その他 
110周年記念事業、2アーキビストの養成
10 平成8年2月28日(プリムローズ大阪)
1)公文書館の運営状況について、2)その他 
1戦中・戦後の府関係文書の収集、2警察統計書の収集、3新図書館見学
11 平成9年2月25日(上方演芸資料館)
1)公文書館の運営状況について、2)その他 
1上方演芸資料館見学
12 平成10年2月13日(大阪府公文書館)
1)公文書館の運営状況について、2)歴史的文書の閲覧に供する基準について、3)その他 
1中之島図書館との機能調整、2公文書の閲覧基準の検討
13 平成10年11月18日(大阪府公文書館)
1)公文書館の運営状況について、2)歴史的文書の閲覧に供する基準について、3)その他 
1公文書の閲覧基準の検討
14 平成12年1月28日(大阪府公文書館)
1)公文書館の運営状況について、2)その他 
1公文書館への移管基準、2市町村の歴史的文書の保存状況、3「公の施設」化
15 平成12年11月24日(大阪府公文書館)
1)公文書館の運営状況について、2)その他 
1公文書の閲覧基準の検討、2市町村の歴史的文書の保存状況
16 平成13年12月26日(大阪府公文書館)
1)公文書館の運営状況について、2)行政文書管理システムと公文書館について、3)その他 
1行政文書管理システムと規定整備、2歴史的文書の選別・保存
17 平成14年12月13日(プリムローズ大阪)
1)座長の選出について、2)公文書館の運営について、3)行政文書管理システム及び公文書館システムの
導入について、4)歴史的文書関係規定の改正について、5)その他 
1新選別収集方法による作業の内容と量、2電子化に伴う個人情報保護等、3新収集基準における行政評
価・外部監査の位置付け
18 平成15年12月19日(大阪府公文書館)
1)公文書館の運営について、2)仮書庫の移転について、3)その他 
1貿易専門学校の閉校に伴う仮書庫の高倉書庫への移転計画、2歴史的文書の収集・選別、3歴史的文書
のデジタル化及び情報公開等
19 平成16年12月22日(大阪府公文書館)
1)公文書館の運営状況について、2)歴史的文書資料類として収集する文書及び資料類の例示等につい
て、3)その他 
1歴文規程改正に伴う再整理等の状況、歴史的文書の保存・利用対策、2歴史的文書資料類を収集する際
の具体的基準(収集マニュアル)作りに向けた検討
20 平成17年11月25日(大阪府公文書館)
1)公文書館の運営状況について、2)歴史的文書資料類として収集する文書及び資料類の例示等につい
て、3)その他
1企画展・歴史資料講座の積極的展開、2歴史的文書資料類の具体的収集基準(細目)策定に向けた検
討、3映像資料の活用

8 運営費
当館の運営費(常勤職員の人件費を除く。)を当初予算額でみると次のとおりである。なお、14年度から16年
度予算には、緊急地域雇用創出特別基金事業を活用した「歴史的文書資料類の保存対策事業」の委託事
業費が含まれている。

[ 当初予算額の推移 ]
※(保存対策費)
昭和60年度  45,073千円
昭和61年度   9,340千円
昭和62年度  10,270千円
昭和63年度  10,237千円
平成 元年度  13,374千円
平成 2年度  18,672千円
平成 3年度  19,779千円
平成 4年度  17,950千円
平成 5年度  21,427千円
平成 6年度  20,519千円
平成 7年度  18,682千円
平成 8年度  17,016千円
平成 9年度  15,409千円
平成10年度  14,068千円
平成11年度   5,388千円
平成12年度   5,354千円
平成13年度    6,069千円
平成14年度  18,623千円( 14,150千円)
平成15年度   34,914千円( 26,530千円)
平成16年度 123,622千円(118,528千円)
平成17年度     5,255千円

9 施設
(1)現況
1所在地
本館  大阪市住吉区帝塚山東2丁目1-44
高倉書庫 大阪市都島区友渕町3丁目8-10
(平成16年3月22日から使用開始)
2構造・規模
本館  土地  敷地面積1,160平米
建物  鉄筋コンクリート造 地上3階
竣工  昭和26年6月(大阪女子大学図書館として)
建築面積      438平米
延床面積     1,146平米
3書庫面積
801平米
(内訳 本館581平米 高倉書庫220平米)
4書架延長
5,101fm
(内訳 本館3,858fm 高倉書庫1,243fm)
5施設構成
本 館  1階 事務室、玄関ホール、荷解室、
書庫(1号)、書庫(4号)
中2階 貴重書庫、書庫(2号)、
書庫(5号)
2階 閲覧室、展示室、会議室(小)、
作業室、書庫(6号)
中3階 書庫(3号)、書庫(7号)
  3階 会議室(大)、書庫(8号)、
書庫(9号)
高倉書庫 1階 書庫(1号)から(3号)
(2)主な工事等
昭和26年6月 旧大阪女子大学図書館として竣工、供用開始
昭和60年5から10月  大阪府公文書館として活用するため、施設改修
平成15年1月 老朽化のため施設補修(屋上防水・外壁補修等)

10 今後の運営方針
当館設立20年の歩みをふまえ、公文書館に関わる内外情勢の動向等を注視しながら、当館の存在感の向
上と利用者の満足度の向上を図るとともに、併せて、中長期的視点に立って当館のあるべき姿の検討とそ
の実現を図る。
(1)歴史文書の収集・保存
歴史的文書管理システムにより、効率的に庁内文書の選別を行うとともに、統廃合が進む府関係団体が保
有する文書など、引き続き、幅広い収集システムの確立に配慮する。
また、貴重な歴史文書の散逸防止と適切な保存を図るため、文書の寄贈・寄託業務の周知とその活用に努
める。所蔵文書の適切な保存に資するため、今後とも、マイクロフィルム化やデジタル化を進めるとともに、
燻蒸のあり方について検討する。
(2)所蔵文書の利用
利用者利便の向上を図るため、インターネット・ウェブページでの目録情報及びデジタルデータのコンテンツ
を増やすなど、引き続きデジタルアーカイブ化を進める。
また、個人情報の適切な保護を図るため、利用者の理解・協力を要請するとともに、個人情報の審査や個
人情報の処理のあり方について検討を進める。
(3)アーカイブズの普及啓発
記録史料の重要性や当館の存在の普及啓発を図るための有効な手段として、対象者層が広く、参加しやす
い展示会や各種講座を重視する。
企画展については、時々の社会的要請や参加者の興味関心をふまえ、テーマ、内容、実施時期・回数等の
適切な設定に配慮する。
また、歴史資料講座については、他の公文書館の実践例等もふまえ、対象者の拡大、対象者と内容のマッ
チング、実施時期・回数等の適切な設定に配慮する。
特に今後は、学校教育等との連携を強め、授業の一環として、また教職員研修の一環として柔軟に活用さ
れるよう配慮する。
(4)運営体制の強化
当館の運営にあたっては、適切なニーズの把握や事業への協力など他機関との連携が不可欠であることか
ら、他の公文書館や類縁施設等との一層緊密な連携を進める。
特に、今後は、教育分野との相互協力のあり方や、府が設置する公文書館として市町村における歴史文書
保存に対する支援や相互協力のあり方について検討を進める。
また、引き続き、適切迅速な業務処理に必要な諸規定の整備を進めるとともに、自己啓発による専門性の
向上など、職員の資質の向上を図る。
(5)中長期的視点にたった検討
諸情勢の推移をみながら、引き続き、当館のあるべき姿の模索と、その実現方策の検討を進める。

〈〈 大阪府公文書館からのお知らせ 〉〉
○ 大阪府公文書館では、公文書・行政関係資料・古文書など12万件を超える文書を所蔵して、閲覧・複
写、調査・相談(レファランス)、展示会・各種講座の開催、調査・研究、館報「大阪あーかいぶず」の発行な
どの業務を行っており、複写等の実費を除いて、無料でご利用頂けます。
○ 当館には、研究者・教員・学生、行政機関職員、一般府民など、年間千数百人の利用者が、資料収集・
論文作成・調査研究等の目的で来館されたり、電話・メール等でレファランスを利用されますが、最近は、イ
ンターネットによるホームページへのアクセスによって、所蔵文書の検索や情報収集、行事への参加申込み
を行うなどの利用が増加しております。今後とも積極的なご利用をお願いします。
○ 多くの歴史文書や専門職員や調査研究機能など当館が保有する資源を、生きた授業の実施や教材の
探索、教職員の知識経験の拡充などの手段として積極的に教育活動に活用して頂くため、学校・教員等か
らのご意見ご相談をお待ちしております。また、古文書の解読など歴史文書に知識関心を有する教員や教
員の研究会で、当館が実施する古文書講座や調査研究にボランティアとしてご協力頂ける方のお申出をお
待ちしております。
○ 文書所有者からの文書の寄贈や寄託についてのご相談、市町村における文書の保存や職員の研修に
ついてのご相談もお受けしております。

平成17年度 企画展、歴史資料講座をふりかえって
平成17年10月3日から10月28日まで、企画展『大規模宅地開発事業 新しい住宅都市 “千里ニュータウ
ン”』を開催しました。
多数のご来館、誠にありがとうございました。
今回の企画展は、平成17年3月に大阪府企業局から、また9月には財団法人千里センターから当館へ千
里・泉北ニュータウンに関する文書などを数多く引き継ぐことになったのをきっかけに、その中から千里ニュ
ータウン開発当時の様子がわかる資料を中心に取り上げました。
昭和30年代から始まった千里開発の規模は、諸外国でも例を見ないものであったといわれています。昭和
35年(1960)10月、千里ニュータウンの開発骨子となるマスタープランが正式に決定され、これに基づき千里
ニュータウン開発は進められていきました。このマスタープランには、当時の既成概念を打ち破る斬新的な
アイデアが盛り込まれ、以後のニュータウン建設においても、その技術・理念が継承されていきました。
そういった大阪府のニュータウン開発に関する文書類を展示するだけでなく、DVD化された映像『ひらけゆく
千里丘陵:住宅地区開発の記録 -建設篇-』などを映写し、当時の様子を振り返りました。
また、平成17年10月17日・19日・21日に、歴史資料講座を開催しました。多数のご応募、ご参加、ありがとう
ございました。
今回の講座は、第1部 古文書講座「五人組御改帳」(初心者向けを90分)、第2部 歴史講座「全国初の大規
模宅地開発事業 千里ニュータウン」(企画展テーマを60分)、第3部 映像でみる大阪の歴史「私のふるさと
千里ニュータウンの40年」(デジタル映像を25分放映)という三部構成で開催いたしました。
受講された方々が、それぞれの講座を熱心に聞かれいている様子をみていますと、このような講座のニーズ
が非常に高いことを改めて認識いたしました。アンケートで頂戴したご意見を参考にしながら、今後も、よりよ
い歴史資料講座を実施していきたいと考えていますので、どうぞ、ご参加ください。
この企画展・講座では、はじめてDVDなどのデジタル映像を活用しました。これは、前年度からのデジタル化
事業により、当館所蔵のビデオテープ、映画フィルムなどがDVDで収録され、利用できるようになったためです。
当館所蔵のDVDは、閲覧室で視聴することができますので、是非ともご利用ください。

利 用 案 内
◆ 閲覧時間
・月曜日から金曜日 午前9時15分から午後5時
◆ 休館日
・土曜日、日曜日、祝日及びその振替休日
・年末年始(12月29日から1月3日)
・毎月末日(土・日等休日の場合は、その前日)
公文書館は、主に府が作成・入手した公文書や資料類のうち歴史的・文化的な価値があるものを保存し、広
くみなさんにご利用いただく施設です。
最寄駅
 阪堺電軌上町線帝塚山三丁目駅(徒歩3分)
 南海高野線帝塚山駅(徒歩6分)
 
大阪府公文書館 大阪あーかいぶず 第37号 平成18年3月1日発行
〒558-0054 大阪市住吉区帝塚山東2丁目1-44/Tel06-6675-5551/FAX06-6675-5552
ホームページ http://www.pref.osaka.lg.jp/archives/ この冊子は2,500部作成し、一部あたりの単価は123円で
す。

住所
大阪市中央区大手前2丁目1-22 大阪府庁本館5階
Tel
06-6944-8371
Fax
06-6944-2260
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